株式会社大和 |SDGs Each Together|SDGsへの取り組みを“個々から互いのものに”できたらいいな!をコンセプトに、SDGsを経営に活かす企業を支援するものです。

これが我が社のSDGs

お知らせ
 

ステンドグラスを未来に継ぎ、人と社会に癒しを

株式会社大和

2022年9月21日

株式会社大和
ガラスは私たちにとって身近な素材のひとつです。建材から日用品まで、その利便性の高さから様々な用途に用いられているだけでなく、装飾品から芸術品としても私たちの暮らしに潤いをもたらしています。その中でもステンドグラスはガラスの美しさをもっとも生かし高めた技術のひとつだと言えるかもしれません。日本でも西洋化とともにステンドグラスの技法が広がり、多くの建築に用いられていました。しかし、現在、その技術の担い手は減少を続けています。また、消費社会の拡大によって規格的なガラス製品が溢れています。一方で、技術の進歩によりガラスに代わる素材も続々と生まれています。昔に比べてガラスの装飾性や芸術性への意識が薄れるなか、もう一度ガラスの魅力を見出し、サステナブルな観点からガラスを活用しようと取り組んでいるのが、株式会社大和です。新たな技法の開発によってステンドグラスをもっと身近に施工できるようにしたり、新たな領域でのガラスの活用を提案したり、リユースや廃棄物削減を考えたり。株式会社大和の取り組みはガラスの可能性を広げるだけでなく、ガラスを発端にSDGs達成へのパートナーシップを拡大していこうとチャレンジしています。
  • 質の高い教育をみんなに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任 つかう責任
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • 耐久性や耐震性を備えた<br>ステンドグラスを開発

    耐久性や耐震性を備えた
    ステンドグラスを開発

    ステンドグラスは、ガラスピースを鉛線などでつなぎあわせて作っていきます。窓などのように屋外で用いられる場合、この鉛線が酸化し朽ちていくため定期的な改修やメンテンスが必要です。それには手間やコストがかかるため、ステンドグラスが用いられる場は限られていました。美しいけど、なかなか一般の方は手が出せない…

    そんな課題をなんとかできないかと、新しい技術開発に取り組んだのがガラス職人でもある緒方さんです。「ステンドグラスの伝統的な技法は、歴史的な建造物の改修などには必要不可欠ですが、現代には合っていないと感じていました」。

    緒方さんは鉛線の代わりにシリコンを用いることで、この課題を解決。シリコンは酸化することもなく防水性や耐水性に優れているため、湿度の高い日本の気候にも合ったステンドグラスづくりが可能になります。さらに、物がぶつかったり、地震によって落下したりしてもガラスが飛散することはありません。もちろんステンドグラスの美しさは鉛線の技法と変わりがありません。

    緒方さんはもともと大和からガラス装飾の業務を請け負っていました。その中で新技法を提案したところ、大和の社長である上田さんが感動。それを機にガラスを基軸とした本格的な事業がスタートしました。新技法の特許を取得し、ヴェトリカという名で商品展開を行っています。

社会・環境・ビジネスへの影響

■消費ではないセレモニーのかたちを提案
■廃棄瓶をアップサイクルし、想い出を形として残していく
■ガラス工芸の担い手を育成し、ガラス産業の発展に寄与する

社会・環境・ビジネスへの影響

ヴェトリカを用いたペット仏壇など、新たなセレモニー装飾を提案

ヴェトリカは、ステンドグラスの弱点であった耐久性や耐震性を克服したことで、芸術的な価値を保ちながら持続可能性を高めることできます。さらに、ガラスをもっと身近なものとして様々な場面に応用していけると緒方さんは考えています。 

「たとえば、セレモニーの場では生花が飾られるなど装飾物が消費されています。そうした生花などの装飾物の代わりに、ヴェトリカを用いた照明をつくることで、ずっと形に残していくことができます。光が灯ったガラスは人の心を癒してくれます。一時的な装飾物を消費し続けるのではなく、持続可能なセレモニー装飾のあり方をヴェトリカで考えられないかと思っています」。

その考えから、いま取り組んでいるのがヴェトリカを用いたペット仏壇の製作です。ガラスの芸術性を活かしながら、新たなペットセレモニーの形を提案しています。

一方で、緒方さんは廃棄瓶の再利用にも積極的に取り組んでいます。飲食店やバーなどで飲み干された酒瓶やドリンク瓶などを、ガラス加工の技術を用いてお皿やランプ、看板などにアップサイクル。廃棄という選択ではなく、使用瓶とそこにある想い出を別の形にして残していく、そんなサービスを提案しています。

ガラスの美しさは、人の心に訴えるものがあります。想い出やお祝い、故人への感謝などをどのように表現していくのか。さまざまな形があると思いますが、半永久的に美しさを保ち、人の心を癒してくれるガラスは、サステナブルな考え方と親和性が高いのではないでしょうか。緒方さんは、セレモニーを消費するのではなく、持続可能な社会に合った新たな選択肢をつくろうと模索しています。

  • 新たなパートナーとの化学反応で<br>ガラスの可能性を広げていく

    廃棄瓶を用いて自社のトレイを装飾

    新たなパートナーとの化学反応で
    ガラスの可能性を広げていく

    緒方さんはヴぇトリカなどの技法を学ぶ場を設け、技術習得者に免許を授与するような制度を考えています。

    「ガラス工芸の世界は、その他の伝統工芸と同じように作り手が減少しています。また、粗悪な技法でつくられた製品が氾濫し、業界全体の質が下がっていることも問題だと感じています。高い技術を残していくために、未来の担い手を育成していくことが欠かせません。ヴェトリカの技法を広めると同時に、その作り手を増やしていくことが技術を継承する方法になるのでないかと考えています」。

    日本のガラス工芸の業界は、ステンドグラスの本場であるヨーロッパに比べて規模が小さく認知度が低いです。しかし、ガラス工芸は作品そのものが人の心を癒すだけでなく、コロナ禍のステイホームの際にガラス工芸を始めて救われたという方もたくさんいます。伝統的なガラス産業には多くの可能性があり、その可能性を広げていくことが緒方さんの願いです。

    「私たちの技術は、自分たちだけで完結するものではありません。あらゆる異業種の方がヴェトリカの技法に触れていただくことで、化学反応が起こると期待しています。私たちが思いつかないようなアイデアが生まれ、SDGsの考えにも通じるガラス事業が始まるかもしない。今後は積極的に色んな方に働きかけ、SDGsに取り組むパートナーシップをつくっていきたいです」。

  • VOICE

    VOICE

    現代の技術で伝統産業の弱点を克服し
    未来に受け継いでいきませんか

     
    ステンドグラスをはじめとしたガラス工芸には、脆くて危ないといったマイナスなイメージがつきまっていますが、そうした弱点は技術によって克服できます。古くから受け継がれてきた伝統的なものには、人の心を豊にしてきた実績があり、サステナブルな考えが生きているものが多いです。現代の技術やアイデアを活かすことで、伝統的なものにもう一度光を当て、未来へ継いでいくことはとても重要です。ぜひ私たちと一緒にそんな活動に取り組んでみませんか。

  • 株式会社大和
  • 企業概要

    会社名 株式会社大和
    事業内容 『知り合えて良かった。そう言って頂ける為に』をモットーに、お客様の目線での建築・リフォーム業・不動産業を展開。
    所在地 大阪市都島区高倉町3-1-10 大和ビル1F
    電話番号 06-6928-0088
    FAX番号 06-6928-0066
    ホームページ https://yamato1970.com/