株式会社麗人社 |SDGs Each Together|SDGsへの取り組みを“個々から互いのものに”できたらいいな!をコンセプトに、SDGsを経営に活かす企業を支援するものです。

これが我が社のSDGs

お知らせ
 

美術を「架け橋」に、多様な社会課題と向き合う

株式会社麗人社

2022年6月9日

株式会社麗人社
美術に関する事業を幅広く展開する麗人社。世界各国で開催する大規模な展覧会のほか、作家とその作品を紹介する美術書籍「アートメゾン」の発行やWEBマガジン「美術屋・百兵衛ONLINE」などの配信にも力を入れています。東京・日本橋のギャラリーでは、若手作家の個展などを実施。そして、仮想空間での展覧会や販売を可能にするバーチャルアートシティ「Gates(ゲイツ)」の開発・運営も進行中です。これらの事業により、日本の美術振興や作家支援を後押ししています。 麗人社では教育にも注目し、美術を通した教育支援や海外への教材提供など、社会に必要とされる幅広い取り組みを推進しています。
  • 質の高い教育をみんなに
  • 美術を通じた国際協力と教育への貢献

    美術を通じた国際協力と教育への貢献

    麗人社が2022年に京都で運営を行った「J. Arts Bridge 2022 for SDGs」と題した展覧会は、「日本のアートが社会と美術の架け橋になること」と、美術による教育発展をテーマとし、多様な現代作家の作品に子どもたちが触れられる空間を創出しました。それに合わせ、開発途上国で教育支援を行う国際NGO団体公益財団法人CIESF(シーセフ)が運営するカンボジアの学校に、アート教育の支援を行うことになりました。そこで、日本の縄文時代から現在までの美術の歴史について、子どもにも分かりやすく画像と文章で解説した冊子を作成し、クメール語の翻訳文も併記しました。この冊子は、カンボジアへの寄付金100円のお礼として会場で配布。結果的に多くの寄付金が集まりカンボジアへ送ることができました。作成した冊子も、現地で長く使えるように、生徒の人数以上の冊数を学校へ提供。美術を両国の架け橋として教育の発展に役立て、国際的な関係を深めていける取り組みを進めています。

  • 美術界のこれからを見据えた、新たなビジネス構想

    美術界のこれからを見据えた、新たなビジネス構想

    28年間続けてきた展覧会事業。長年展示などで関わりがあった作家からは、作品の保管や売買について相談を受けることが増えているそうです。特に、絵画の公募展などでは出品する絵画の作品サイズ規定も大きいため、展覧会後の保管スペースの確保が課題となっています。「無名でも非常に良い作品があるので、それを見ていただき、買ってもらえるような取り組みを行いたいと思っています。今まで何十年も公募展に出品してきたような作家は、作品も大きく、売れなければ自分で保管しなければなりません。そうした作品が売れることで、保管に使っていたスペースが空き、新たな創作活動につながりますので、その手助けをしたいです」と野口さん。

    大きなサイズの作品の置き場所に困っている作家は多く、今後さらに増加すると考えられます。その課題を解決するため野口さんは、「現在、たくさんの小学校が過疎化で統合され、廃校になっています。その空間を再利用できないかと考えています」と新たな構想を語ってくれました。徳島県の自治体を通じていくつかの廃校を見学してきたという野口さんは、特に体育館に注目しました。建物内に大きな棚を設置して作品を預かり、保管業務のビジネス化を計画。また、保管しながら作品をオンラインで紹介し、売買ができるようにすることも考えています。地元の人へアートを開放し、定期的な展示活動などを行うことで地域にも貢献できる可能性もあり、関わる人々すべてに必要とされる事業構想を進めています。

    「廃校利用の可能性はまだたくさんの余地があると思います。何年かかけてもしっかり構想を練り、進めていきたいです。作品を管理するためには、温度や湿度の管理などもあって簡単ではなさそうですが、実現すればとても良い事業になると思っています」と今後の計画への意気込みを語ります。

社会・環境・ビジネスへの影響

■美術による教育支援の推進
■国際的な「架け橋」としての美術教育
■身近に美術と触れあえる環境づくり

社会・環境・ビジネスへの影響

アニメや漫画などで、世界的に注目されている日本の美術が、どのような歴史の上に成り立っているのか。「J. Arts Bridge 2022 for SDGs」で行った教育支援では、カンボジアの子どもたちにそれを知ってもらいたいという目的がありました。美術教育をきっかけに日本に興味を持ち、将来的に日本や世界で仕事をしたいと思えるモチベーションとなり、カンボジアと日本との深い交流を生みだしたいといいます。「J. Arts Bridge 2022 for SDGs」は、「日本の美術の架け橋」という意味でつけたタイトルなのです。カンボジアに限らず今後いろいろな国との関わりを作り、架け橋という言葉をキーワードにした事業に取り組んでいきたいです」と言う野口さん。さらに、「教育の分野について考えると、カンボジアをはじめ教育環境が整っていない国や地域に、美術によって少しでも協力していければと思っています」と国際的な貢献について語ってくれました。

麗人社は、東京、日本橋にギャラリーを構えていますが、画廊やギャラリーに対して敷居の高さを感じる人は多いそうです。「私たちはギャラリーや画廊を、小さな無料の美術館ととらえてほしいと思っています。気軽に入って見て帰るだけで全然かまいません。少しでも見てもらい、感想をいただけるだけでも、作家は多くのことが得られます。そういった、身近に美術に触れられるギャラリーをめざしています」と野口さん。親子連れでギャラリーを訪れる人も増えているそうで、小さい時からアートになじむことのできる環境づくりを理想としています。

美術の面から、これからの社会にとって必要なことを

美術の面から、これからの社会にとって必要なことを

麗人社が近年新たに取り組んでいるサービス、バーチャルアートシティ「Gates(ゲイツ)」は、仮想現実空間で美術作品の展示や売買を行うことができます。今後さらにサービス内容を拡張しながら、登録者数を増やしていくことを目標にしているといいます。「作家たちは、作品を売りたいけれど売る場所がないという課題を抱えています。ネット上で販売されている方も多いですが、作家個人のホームページまで見てくれることは少ないです。そこで規模の大きな展示空間から、膨大な数のアートが見られるサイトにリンクさせ、作品販売のお手伝いをしたいと考えました」。

さらに、バーチャルアートシティと作家が抱える作品在庫の問題を結びつけ、作品を預かると同時に仮想空間で販売を行える方法を模索。作家のニーズを敏感にとらえ、時代に合わせた新たな事業への準備が着々と進行中です。

これから必要とされるアイデアを常に考えながら、美術振興・教育支援を行い、美術界だけでなく社会へ貢献できる事業を進めています。

VOICE

SDGsに向き合い、社会に必要とされる会社へ

VOICE

「自分の会社はSDGsのために何ができるだろうか」と考える方は多いと思いますが、17項目の中には事業に関係していることが必ずあると思います。

私たちは、創業以来作家たちのニーズに応えながら、美術の面で社会に必要とされることを続けてきました。SDGsへの取り組みによって、社会に必要とされることが明確化され、社員にも実感できるようになります。つまり社会への貢献はもちろん、そこで働く社員のモチベーション向上にもつながり、さまざまな面で良い方向に発展していくと思います。

  • 株式会社麗人社
  • 企業概要

    会社名 株式会社麗人社
    事業内容 展覧会の企画・実施および出版物の発行、ギャラリーの経営、バーチャル美術館の運営などを行っている。
    所在地 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビル28F
    電話番号 06-6345-9950
    FAX番号 06-6345-9959
    ホームページ https://www.reijinsha.com/